こんにちは。バリ島よりMariです。
今日はバリ島の伝統的な料理、ラワール(Lawar)について、そしてその場で鶏とアヒルを絞め、さばく「命を頂く」体験をしたことについて書きたいと思います。
- バリ島で大切な行事がある時に作られる伝統的なバリ料理
- 新鮮さが勝負!作ってすぐに食べるので直前に鶏や豚を絞め、さばいて頂く
- 生の血を混ぜ込んだものは神様にお供えされる(人も食べられる)
ラワールとは?
ラワール(lawar)はバリ島の代表的な伝統料理のひとつです。バリヒンドゥー教の大切な行事、ニェピやガルンガンなどの時に作られます。
バリ島の大切な行事、ガルンガンについてはこちらの記事を参考にしてくださいね👇
ラワールの材料
ラワールの材料は基本は次のようになります。
- 豚や鶏のお肉
- ココナッツ
- ニンニク
- ショウガ
- ウコン(ターメリック)
- 唐辛子
- トゥラシ(エビをペースト状にしたもの)
- バソ・グデ(いろいろな香辛料や調味料がまざったもの)
これらの材料をとにかく細かく切り刻み、ココナッツは細かくすりおろし、手でよく混ぜ込んでいきます。
この材料に生の血を加えたものは「ラワール・メラ(lawar merah)」と呼ばれます。
ラワール・メラは神様にお供えする為に作り、それをバリの人も少しいただきます。
火を通していない、生の血を使っていますので新鮮じゃないもの、又はたくさん食べるとお腹を壊すこともあるようです。
生の血を混ぜ込んでいないものは「ラワール・プティ(lawar putih)」と言います。
今回、私が頂いたのはラワール・プティでラワール・メラよりもあっさりとしていて、子供たちにも食べやすいものでした。
ラワールの種類
使うお肉の種類によって呼び方が変わります。
- ラワール・バビ(lawar babi):豚
- ラワール・アヤム(lawar ayam):鶏
- ラワール・クウィル(lawar kuwir):アヒル
ガルンガンのラワール作り体験談
今年のガルンガン(2020年9月)はコロナウィルスの影響で例年よりもシンプルにお祝いをすることが多かったようです。
今回体験させてもらったお友達の家でも今年はお供え用+約8人分だけのラワール作りです。
命を頂くということ
インドネシア語では動物を絞めることを「Potong(ポトン)」と言います。
- Potong Babi(ポトン バビ):豚を絞める
- Potong Ayam(ポトン アヤム):鶏を絞める
今回はお友達の家にいた鶏1匹とアヒル2匹をポトンするところから体験させてもらいました。
自分の子どもたち(5&10歳)に、「命を頂く」体験をさせたかったんです。
自分が見ることができなかった…
長男(10歳)はチラチラと見たり、長女(5歳)に関しては、ずっとガッツリとみていたのですが、私は命を頂く(絞める)瞬間を見ることが出来ませんでした…。
せめてもと思い、ポトンされたアヒルの羽をとる作業だけさせてもらったのですが、匂いと感触にすぐにギブアップという情けない結果になりました。
普通にお家で鶏とアヒルを絞め、さばいていくバリ人のパパとその息子さんの様子を見させてもらって、「これが本当は当たり前のこと」だと強く感じました。
今の私たちはスーパーで切り身になっているお肉をポンとカゴに入れれば完了。
でも本来は、生き物を捕まえて、絞めて、さばいて…と時間をかけなければ食べられません。
だからこそ「全てを頂こう」「命に感謝しよう」という気持ちに自然となるんでしょうね。
見られなかった私が言うのもなんですが、未来を担う子どもたちにはぜひ体験してほしい。
無理やり見るものではなく、(私のように)見られないなら見られないでもいい。
ただ近くにいて、耳や空気感からだけでも、自分の口に入るまでにどんなことが行われ、時間や手間がどんなにかけられているのか、それを体感することは大切なことですね。
ラワールの作り方
ラワール作りはバリの男の人の担当。
作り方はいたってシンプルなんですが、シンプルがゆえに、経験が物を言いそうです。
とにかく、お肉や材料を細かく切り刻み…
とにかく、ココナッツを細かくすりおろし…
とにかく、よぉ~く混ぜる!
すりおろしたココナッツを混ぜ、とにかくよ~~~く混ぜる!
完成!こちらは生の血を加えていない、ラワール・プティ。
ラワール・メラはこちらの生の血を加え…
やっぱりよ~く混ぜます。少し色が違いますね。味も濃厚で癖になる味だそうです。
Youtube
ラワールを作っている様子をご覧になりたい方はYoutubeをどうぞ!
今回は鶏1匹とアヒル2匹で、バリ人パパがササっと作ってくれたのは次の3品です!
ラワール・プティ・アヤム(Lawar Putih Ayam)
ラウォン・ベベッ(Rawon Bebek)
いつの間にかバリ人のパパさんが作ってくれていたスープ。
「ラウォン」というと、インドネシアのスラバヤで有名な真っ黒いスープを想像しますが、これは色も薄めなので、少し違うのかな?
骨付きのお肉と青パパイヤ、香草とをグツグツと煮込んだスープで、子供たちはお代わりをするくらい、美味しかったですよ。
アヤム・ベトゥトゥ(Ayam Betutu)
アヤム・ベトゥトゥは、鶏肉の中にレモングラスやスパイスを詰めこみ、長時間かけてコトコトと蒸す、バリを代表する料理です。
時間をかけて作るので、今回は頂けませんでしたが日本人の口に合う、私も子供たちも大好きな料理です。
バリ島の料理・ラワール
バリ島に来たらナシゴレンやミーゴレンを食べる方も多いと思います。
ナシゴレンやミーゴレンはインドネシア料理。
バリ島に来たら、ぜひバリ特有の料理、ラワールを召し上がってみてくださいね!