現在、世界中で暴れまくっている新型コロナウィルスについて、現在までのバリ島の経緯をまとめました。
2020年4月20日現在、バリ島の中心デンパサールでは陽性135名、感染後回復者36名、お亡くなりになった方が3名とされています。
参考サイト:Safe City Kota Denpasar
インドネシアはASEAN加盟10カ国で最大の感染国!?
4月18日のニュースでインドネシアはフィリピンを抜いてASEAN加盟10カ国で最大の感染国になったという記事を読みました。
参照元:新型コロナウイルスの都市封鎖で経済悪化 インドネシア、最悪520万人が失業の危機
この記事を読んで不安になってきたので、この数字がどんな程度のものなのか、比べてみました。最後の()内の数字は人口100万人辺りの感染者数になります。
インドネシア:人口 2億6,189万人/感染者 6,248人(23.41)
フィリピン :人口 1億98万人 /感染者 6,087人(56.11)
マレーシア :人口 3,200万人/感染者 5,305人(162.05)
日本 :人口 1億2,595万人/感染者 10,437人(82.87)
※人口参照元
インドネシア(2017年、出所:中央統計局、推計値)、フィリピン(2015年、出所:フィリピン国勢調査)、マレーシア(2017年、出所:マレーシア統計局)、日本(2019年、出所:総務省統計局)
※感染者数参照元:Googleニュース (2020年4月19日現在)
数字を比べてみたところで、どうなるものでも無いんですが…。インドネシアの人口はフィリピンよりも約1億6千万人多いので、人口100万人辺りの感染者数で比べると大分少ないです。その分、これから感染者数が一気に増加する事が懸念されます。
デンパサール市内で暮らす我が家の状況
買い物
レストラン
医療
バリ島でも、新型コロナウィルスの疑いのある方は指定された病院に行くよう通達はきています。ですが、実際にローカルの人たちにそれがどこまで浸透しているのか、もしくはその判断が出来るのかは日本よりも頼りないことは確実です。急を要さない場合は、病院に近づかないのが1番の対策です。
治安
本当に家の近所しか外出をしないのですが、車窓から見る街の様子は人も車も少なく、太陽の光も緑も、そして心なしか空気もとても綺麗で平和そのものに見えます。ですが、私の知らない所では少しずつですが強盗も増えているようです。日本人に比べ、貯蓄率が極端に少ない多くのインドネシア人ですから、1か月収入が滞ってしまえば食べていけなくなるのは目に見えています。生きるため、食べるために、誰かから奪わざるを得ない状況になるのは容易に想像できます。防犯に関しては気を引き締めないといけません。
子供たち
我が家は9歳(小4)と4歳(年中)の子供たちがいます。2人とも学校が休校になり、1か月ほど経ちますが、平日は決まった時間にオンライン授業とその日の課題がだされるので、生活にリズムが出来てきました。
基本は家で過ごしお友達とは会えませんが、上の子はお友達とチャットをしながらゲームをして楽しんでいるようです。普段の平日は忙しいので、時間がたくさんある現在の状況を満喫しているようにも見えます。ですが、やっぱりストレスは溜まっているようで、夕方になると兄妹の小競り合いが多くなるので、1日1回は運動を兼ねて子供たちと散歩に行きます。以前はビーチの散歩に行っていましたが、あちこちのビーチがクローズしだし、我が家にほど近いサヌールのビーチもとうとう先週辺りからクローズしてしまいました。現在は1か所だけ、お散歩できるビーチがあるので通っています。いい気分転換になります。
日本への帰国
日本への帰国はいつもはデンパサールから直行便で成田に帰っていましたが、唯一の直行便のガルーダ航空は現在、飛んでいません。(4月22日を除く、23日まで欠航予定)日本帰国するとしたらジャカルタ経由、もしくは関空着でしょうか。
ですが、現在日本へ帰国しても2週間の自宅(もしくはホテル)待機と空港からは電車・バス・タクシーなどの公共交通機関を使用できないという制限があります。
更に、今は感染していなくても移動中に感染するリスクが非常に高い気もしますし、高齢の両親にうつしてしまうリスクも考えると、今はタイミングではないと感じています。けれど、バリ島にいて心配なのは治安と医療。毎日、日本とインドネシア、世界の状況から目が離せません。
バリ島のコロナ対策の経緯
2月3日
中国からの観光客の入国制限を開始。
インドネシアでは新型コロナウィルスの感染者はいない。
3月2日
インドネシア・ジャカルタ郊外で初めての感染者、2名が確認。マレーシア在住の日本人親子からの感染と発表。
3月5日
中国に加え、イラン・イタリア・韓国の3か国についても入国制限を開始。
3月11日
バリ島で初めての外国人女性の感染者を確認。その後死亡。
3月15日
ジョコウィ大統領がパンデミック防止の為の声明を発表。翌日の3月16日より幼稚園、小学校、中学校を2週間休校、自宅学習を開始。(その後延長。現在も休校中。)
3月17日発表
3月20日以降に観光等でインドネシアに入国時には、事前のビザ申請・取得が必要となり、申請をするには医療機関発行の英文健康証明書(7日以内のもの)が必要となる。
3月20日
観光エリアの各施設,ナイトクラブ,ディスコ等の閉鎖を要請。閉鎖にはビーチや寺院なども含まれる。
3月26日
バリ州は3月25日のニュピに引き続き、翌日の26日も外出を自粛するよう要請。
【日本サイド】
インドネシアを含む東南アジア7ヵ国からの入国者は検疫所長の指定する場所で14日間待機、国内において公共交通機関を使用しないことが発出。
3月27日
感染状況(バリ島)
陽性:9名/死亡者:2名
外出自粛期間を延長。
3月30日
ガルーダ・インドネシア航空がデンパサール・成田便について,4月1日(水)から4月23日(木)までの間,4月22日を除き、運休を発表。
3月31日
インドネシア政府は外国人のインドネシア訪問及びインドネシアでのトランジットを禁止する旨発表。
【日本サイド】
インドネシアを含む東南アジア7か国他49か国・地域に対する感染症危険情報を見直し,レベル2「不要不急の渡航は止めてください。」から,レベル3「渡航中止勧告」に引き上げ。
4月1日には,インドネシアを含む49か国・地域が入国拒否を行う対象地域に追加指定。
4月2日
午前0時から全ての外国人のインドネシアへの入国及びインドネシアでの航空便乗り継ぎ(トランジット)が禁止。
ングラ・ライ国際空港からの国際線離発着は,通常約200便/日のところ,4月2日の運航予定は11便のみ。
4月3日
「新型コロナウイルス即応のための大規模な社会制限に関する保健大臣令(2020年第9号)」が発令。実質の外出自粛となるが、買い物などでの外出は可能。
4月8日
感染状況
○陽性:49名/死亡者:2名
情報にふりまわされないことも大事
現在の情報社会では、いい意味でも悪い意味でも情報が飛び交います。
「警察関係の人が言っていた…」「入管の知り合いからの確かな情報…」
SNSなりLINEなりで入手したいろんな情報が混ざり合い錯綜していきます。
全てを飲み込んでしまうのではなく、「もしかしたらそうなるかもしれないから心構えはしておこう」ぐらいの軽い気持ちで受け止めるなり、時には聞き流してしまわないと、頭も心もパニックになってしまいます。
私は領事館からのお知らせメールを1番の信頼できる情報とすることにしました。それ以外の所から入ってくるものは比較的、聞き流しています。そうでもしないと常にそのことを考える状態が続いてしまいます。特に3月中旬から4月上旬まではインドネシアの動きも激しかったので毎日毎日その話題。
「そうなるかもね。もしそうなっても困らないように準備しておこうかな。ならなかったらラッキーで」という心構えで、でも情報を教えてくれた方は良かれと思ってしてくれているので、「ありがとう」という気持ちをもって過ごすことにしています。
Di Rumah Aja!
「Stay Home」。インドネシア語では「Di Rumah Aja」。この言葉を合言葉にがんばりましょう!